- 歯がズキズキと脈打つように痛い
- 温かいものがしみる
- 噛むと根元に響くような痛みがある
- 歯茎におできのようなものができて、膿が出る
このような症状が現れている場合、虫歯が歯の内部にある神経(歯髄)まで到達し、深刻な炎症を起こしている可能性が高いです。
ここまで進行してしまうと、自然に治ることはありません。
放置すれば、激痛によって夜も眠れなくなるだけでなく、最終的には歯を抜かなければならなくなります。
医療法人健和会デンタルケア未来では、このような重度の虫歯に対しても決して諦めません。
「根管治療(こんかんちりょう)」と呼ばれる精密な処置を行うことで、汚染された神経を取り除き、歯の根っこ(歯根)を徹底的に消毒し、ご自身の歯を残すための努力を尽くします。
歯を残すための最後の治療
見えない部分こそが最も重要です
根管治療とは、建築で言えば「基礎工事」にあたります。
どんなに立派で美しい家を建てても、その下の地盤や基礎がぐらついていては、地震や台風が来ればすぐに倒壊してしまいます。
歯科治療も全く同じです。
上に被せるセラミックや金属がいかに高価で美しいものであっても、土台となる「歯の根」の中に細菌が残っていれば、いずれ必ず炎症が再発します。
再び痛みが出たり歯茎が腫れたりして、せっかく入れた被せ物を外してやり直すことになります。
最悪の場合、再治療ができずに抜歯となるケースも少なくありません。
根管治療は、非常に細かく根気を要する地味な治療かもしれません。
しかし、歯の寿命を左右する最も重要な工程です。
だからこそ、一切の手抜きをせず、時間をかけて丁寧に細菌をゼロに近づける治療を行います。
当院の根管治療におけるこだわり
痛みの原因を速やかに除去します
根管治療が必要な状態の患者様は、強い痛みを抱えて来院されることが多くあります。
当院では、まず何よりも患者様の苦痛を取り除くことを最優先に考えます。
痛みの原因は、神経が細菌に侵され炎症を起こして内圧が高まっていること、あるいは根の先に膿が溜まっていることにあります。
麻酔をしっかりと効かせた上で、速やかに歯に穴を開け、痛みの元凶となっている汚染された神経や膿を取り除きます。
まずはその日のうちに、夜ぐっすりと眠れる状態にまで症状を落ち着かせることに全力を注ぎます。
繊細な「ストローク」で汚れを掻き出す
歯の根の中にある管(根管)は、非常に細く複雑に曲がりくねっています。
また、人によって、あるいは歯によって、その形状は千差万別です。
この細い管の壁にこびりついた、細菌感染した歯質をきれいに取り除くことが治療の成功の鍵を握ります。
当院では、専用の器具(ファイルやリーマー)を使用し、繊細な「ストローク」で汚染部分を除去していきます。
機械任せにするのではなく、手指の感覚を研ぎ澄まし、根管の壁の状態を感じ取りながら感染した部分だけを確実に削り取ります。
また、以前ご紹介したNSK社製の電動ハンドピースや垂直運動を行うキツツキコントラも併用します。
これらの機器は、根管の形に追従しながら柔軟に動くため、複雑な形状の根管であっても隅々まで汚れを掻き出すことが可能です。
「痛みを取れるように除去する」
この基本を徹底し、再発のないクリーンな状態を目指します。
成功率を高めるための設備と技術
炭酸ガスレーザーによる殺菌・無菌化
根管治療の難しさは、目に見えない細菌との戦いであるという点です。
物理的に汚染部分を削り取っても、象牙質の細い管(象牙細管)の奥深くに細菌が潜んでいることがあります。
これらを放置すれば、治療後に再び繁殖し炎症を引き起こします。
当院では、物理的な清掃に加えて、ヨシダ社製の炭酸ガスレーザー「OPELASER」を使用した殺菌を行います。
レーザーの熱エネルギーは、届きにくい根管の奥や複雑な枝分かれ部分にも到達し、瞬時に細菌を蒸散・死滅させます。
また、レーザーには傷口の治癒を促進し乾燥させる効果もあるため、根管内を無菌的で清潔な状態に整えるのに非常に有効です。
う蝕検知液による確認
神経の治療であっても、虫歯治療と同様に「う蝕検知液」を使用します。
根管の入り口や内部に、取り残した感染歯質がないかを確認するためです。
赤く染まる部分は、まだ細菌がいる証拠です。
染まらなくなるまで徹底的に除去を繰り返すことで、感覚だけでなく視覚的にも感染の除去を確認します。
根管治療の具体的な流れ
根管治療は、1回で終わることは稀です。
根の中が無菌状態になり、症状が完全になくなるまで数回の通院が必要となります。
途中で治療を中断してしまうと、細菌が一気に繁殖し抜歯のリスクが高まりますので、必ず最後まで通い続けてください。
- 診査・診断
- レントゲン撮影や、打診(歯を叩いた時の反応)、触診などを行い、炎症の広がりや原因を特定します。 根管治療が必要であると診断した場合、治療の手順や期間についてご説明します。
- 感染部位の除去(抜髄・感染根管処置)
- 表面麻酔と電動麻酔器を使用し、十分に麻酔を効かせます。
虫歯になっている部分を削り取り、歯の内部にある神経(歯髄)を露出させます。 専用の器具を使って、感染した神経や腐敗した組織、過去の詰め物などを丁寧に取り除きます。
- 根管の拡大・清掃(ストローク)
- 細い根管にお薬が入りやすくするために、根管の形を整えながら広げていきます。
ここで重要なのが、先ほどご説明した「ストローク」です。
ファイルというヤスリのような器具を使い、根管の壁をこするようにして細菌が入り込んだ歯質を削ぎ落とします。 洗浄液で洗い流しながら、汚れを外に出していきます。
- 消毒・殺菌(レーザー照射)
- きれいになった根管内に、消毒薬を入れます。
さらに炭酸ガスレーザーを照射し、薬液が届かない深部の細菌まで徹底的に殺菌します。
仮の蓋をして、時間を置いて経過を見ます。
この工程を、汚れや細菌がいなくなるまで数回繰り返します。
- 根管充填(こんかんじゅうてん)
- 痛みや膿がなくなり、根管内が無菌状態になったことを確認したら最終的なお薬を詰めます。
「ガッタパーチャ」というゴムのような素材を、隙間なく緊密に充填し再び細菌が入り込まないように封鎖します。
これで、根っこの治療は完了です。
- 土台(コア)の構築
- 根管治療を行った歯は、神経がないため枯れ木のように脆くなっています。
補強するために芯となる土台(コア)を立てます。
当院では、歯に優しく割れにくい「ファイバーコア」を推奨しています。 グラスファイバー製の土台は、歯の弾性に近く、強い力がかかっても歯根破折(歯の根が割れること)を防いでくれます。
- 被せ物(クラウン)の装着
- 歯の形をした被せ物を装着して、噛む機能を回復させます。
精度が高く隙間ができにくいセラミックやジルコニアなどの被せ物を選ぶことで、細菌の再侵入を防ぎ歯を長持ちさせることができます。
治療後の痛みについて
治療中の不快感
根管治療中、特に根の先を触った時などにチクッとした痛みや響くような感覚がある場合があります。
これは、根の周りの組織が炎症を起こして敏感になっているためです。
麻酔を追加するなどして対応しますので、痛みがある場合は我慢せずにお知らせください。
治療後の痛み(フレアアップ)
治療が終わって麻酔が切れた後や、翌日に痛みが出ることがあります。
これは、治療の刺激によって一時的に炎症が活性化したことによる反応(フレアアップ)であることが多いです。
通常は数日で治まりますので、処方された痛み止めを服用して様子を見てください。
もし、激しい痛みが続く場合や大きく腫れてきた場合は、すぐにご連絡ください。
歯を残すことはとても大切です
一度抜いてしまった永久歯は、二度と生えてきません。
インプラントや入れ歯など、失った歯を補う方法は進化していますが、ご自身の生まれ持った歯の噛み心地や歯根膜(しこんまく)というクッション機能には及びません。
根管治療は、抜歯という最悪の結末を回避し、ご自身の歯で噛み続けるための唯一の手段です。
他院で「抜歯しかない」と言われた場合でも、適切な根管治療を行えば残せる可能性があります。
健和会デンタルケア未来では、最後の最後まで歯を保存することにこだわります。
手指の感覚を研ぎ澄ませた繊細な処置と、レーザーなどの先進機器を駆使し再発のない確実な治療を行います。
根の治療は、建物の基礎工事と同じです。
見えない部分だからこそ、誠実に、丁寧に。
大切な歯を守るために、私たちにお任せください。
048-762-8143